日傘とひとくちに言っても、その価値はピンキリです。
紫外線を防ぐ目的は同じですが、デザインや機能性によって、価格は大きく変化します。
最も高額な日傘と言えば、やはりブランド日傘でしょう。
特に、有名な高級ブランドの日傘なら、軽く2万円を超えます。
このように、高級なブランド日傘には、本当に買う価値があるのでしょうか?
一方、安価な日傘もあります。
格安日傘なら、1,000円以下で売られています。
安い日傘は人気ですが、安いだけで選んでいいんでしょうか?
高額なブランド日傘と安価な日傘のメリット・デメリットを理解して、あなたに最適な日傘をお使いください。
ブランド日傘のメリット
日傘は、完成度された商品です。
日傘に使用される技術は高いレベルにあり、ここ10年を見てもそれほど変わり映えしません。
とはいえ、日傘を販売する側からすれば、付加価値をつけたり差別化して、少しでも高く、少しでも多く売りたいところでしょう。
また、日傘を使う側にも「人と同じ日傘を使いたくない」「少しでも付加価値の高い日傘を使いたい」という欲求があります。
このような売る側と使う側、両者を満足させてくれるのが、『ブランド日傘』です。
アパレルやバッグなどの高級ブランドメーカーが、通常の傘や日傘を販売しています。
奇抜な形状、珍しい素材、おしゃれなデザインと色使い。そして、燦然と輝くブランドのロゴ。
ブランド日傘は、通常の日傘と一線を画しています。
もちろん、価格も一般的な日傘とは違います。
有名な日傘のブランドと言えば、、、
・セリーヌ
・ルイヴィトン
・イブサンローラン
・バーバリー
・ワールドパーティ(W.P.C)
などが、ブランド日傘人気ランキングにその名を連ねています。
どのブランド日傘も高いデザイン性によって、所有する喜びを与えてくれます。
これらの日傘が人気ランキングの上位を占めるのも頷けます。
もちろん、価格も相当高額です。
ブランド日傘の『ブランド代』はいくら?
通常、高級ブランド日傘の価値は、ブランド名(ロゴ)と見た目(デザイン)によって選択されます。
あまり、機能性は重視されません。
実際に、日傘の人気ブランドランキングを見ると、機能よりも販売元のブランドや見た目が重視されている傾向があります。
つまり、日傘を買うというより、好きなブランドだから買うといった感じです。
だから、あまり価格が購入する際の大きな要素になりません。
そのため、おのずと日傘の価値があいまいになっています。
そこで、私が日傘作りをした経験から、一般的な日傘と高級ブランド日傘の価格差の根拠を、できる限り明確にしたいと思います。
そのためには、できるだけ同じ構造、同じ形状、同じ材質といった同程度の日傘で比較する必要があります。
普通ならこんなことは検証不可能ですが、私は日傘を作る際に、ある高級ブランドを参考にしました。
さすがに、どこかは言えませんが、アパレルメーカーで、一例を挙げるとそのブランドのコートは価格が20万程度します。
人によって、この価格帯をどう捉えるか分かりませんが、私にとっては、十分に高級ブランドと言えますので、このブランドを『高級』と定めたいと思います。
自分で日傘を作る際に、いくつかの傘業界で有名な日本企業にコンタクトを取りました。
その中で、もっとも技術力が高く、業界でも信用度の高い会社と組んで作ることになりました。
私が理想とする日傘は、紫外線をカットする機能はもちろん、重量と大きさにも非常にこだわりがあります。
その際に参考にしたのが某高級ブランドの雨傘でした。
当時、現存する雨傘の中でもっとも軽く、小さかったのがその理由です。
そのブランドは、傘の素材にもコストをかけて、かなりこだわっていました。
ちなみに、くれぐれもパクったのではありません。
今風の言い方だと、オマージュです。
傘の製造企業も、雨傘と日傘は違う分野なので了承してくれたのだと思います。
開発は、高級ブランド雨傘の生地を日傘用に変えたものからスタートしました。
一般的には、雨傘と比べて、日傘の生地コストは上がります。
これは、紫外線をカットする効果を付与するためです。
ただ、この時に参考にした高級ブランド日傘は、究極の軽さを求めるために、特殊な雨傘生地を使用していたために、日傘の生地とそれほど変わらないコストになりました。
この時の生地の原価は、ほとんど同じでした。
この条件で探すと、一般的に販売されている日傘の価格は、おおよそ8,000円。
高級ブランドで売られていた日傘の価格は、10,000〜12,000円でした。
見た目はほぼ同じなので、デザイン代は含まれません。
限りなく同等の傘なので、純粋なブランド(ロゴ)代です。
この場合で考えると、ブランド傘の付加価値は金額に換算すると2,000〜4,000円です。
割合でいうと、一般的な日傘と比べて、ブランド日傘は25〜50%アップです。
この価格差、私の個人的な感覚ですが、2,000円ならギリギリ出せて、4,000円は出したくはないです。
あなたはいかがでしょうか?
一概には言えないのですが、ノーブランドと高級ブランドの同一商品の価格差は、最低でもこの適度あります。
ぜひ、この差がブランド(ロゴ)代に匹敵するかを吟味してから、ブランド日傘の購入を決断してください。
ちなみに、ここにデザインや特殊な素材の費用が入ると、劇的に価格が跳ね上がります。
安くても15,000円。
高いものだと50,000円を超える日傘もあります。
ここまでくると、もはや日傘としての機能性よりも、そのブランドに対する帰属性や、保有している優越感などが購入基準になってきます。
私は、高いものより安いものを自慢する傾向のある関西人ですが、高額なものをそれとなく人に見せたい気持ちも理解できます。
関西以外の人であれば、高級な日傘を何気なく自慢したい気持ちはさらに強いと推察します。
ブランド日傘なら
折りたたみより『長傘』がお得
折りたたみタイプは、収納することが多いため目立ちません。
まぁ、手で持ち歩いてもいいのですが、使わない折りたたみ日傘をプラプラさせながら歩いているのは奇妙です。
長傘タイプなら、傘の大きさに制限がないので、単純に大きなものが多く、その分目立ちます。
さらに、長傘は、重さや開閉の構造にも規制がないので、使える日傘の生地も豊富です。
珍しいものも使えます。
すると、もっと目立ちます。
つまり、ブランド日傘を購入するなら、目立つ要素の多い長傘がおすすめです。
きっとあなたの所有欲を満たしてくれるでしょう。
折りたたみブランド日傘に価値はない
逆に、折りたたみ日傘の場合は、使用時しか目立ちません。
日傘の使用時は、日傘は目立つのですが、日傘をさしている本人が目立ちません。
さらに、折りたたみ日傘は、多くの場合、カバンの中に収納しています。
折りたたみ日傘がカバンの中に収納されていると、まったく目立ちません。
このように、折りたたみ日傘はとにかく目立ちません。
つまり、ブランド日傘としての所有欲を満たすことができません。
だから、折りたたみのブランド日傘を買うと損します。
折りたたみ日傘なら、ブランドにこだわらず、機能性を重視した質実剛健なものがおすすめです。
もし、質実剛健な日傘(完全遮光、照り返しの防止、長寿命、軽量、コンパクト、晴雨兼用、涼しいなど)について知りたいなら、こちらで詳しく解説しています。
安い日傘は、買う価値があるのか?
安い日傘のメリットは、価格だけです。
それ以外のメリットはありません。
安い日傘の生地には、コストを抑えるために低機能なものが使われます。
そのため、日傘に大切な、完全遮光やUVカット率、遮熱効果は、あまり期待できません。
何もしないよりは、マシといった程度でしょう。
安い日傘は、素材も安価なものを使っています。
だから、日傘の寿命は短くなります。
すぐに壊れます。
壊れた日傘は、ゴミになります。
ゴミは環境を破壊します。
実際に、安くて壊れやすいビニール傘は、大量のゴミとなって社会問題となっています。
安い傘は、環境も破壊しています。
このような理由から、安い日傘はおすすめできません。
あなたの美白を守るためにも、環境のためにも安い日傘の使用は避けましょう。
【まとめ】ブランド日傘と安い日傘は、どちらが買う価値があるのか?
有名ブランドへの帰属性や満足度を満たしたい人には、ブランド日傘を買う価値があります。
ブランド日傘を買うなら、目立たない折りたたみ日傘より、目立つ通常の長傘タイプを購入するといいでしょう。
逆に、完全遮光、遮熱、軽量、晴雨兼用など、機能性を求めるなら、高機能な折りたたみ日傘が最適です。
安い日傘は、あなたにとっても環境にとってもデメリットが大きいので、買う価値はありません。