「黒い日傘は暑くなる」を熱したフライパンで検証したら、逆に遮熱効果がありました

「黒い日傘は暑くなる」それって本当?日傘
「黒い日傘は暑くなる」それって本当?

日傘を使うのは、紫外線からあなたの『美白』を守ることが一番の目的です。

でも、もうひとつ、私たちにとって大きな役割を果たしています。それは、『体感温度を下げる』という役割です。

日傘で紫外線を遮ると、日陰を作ることができて、体温の上昇を防ぎます。
こうすることで、直射日光による気温の高さが原因で起きる『不快感』や『体調不良』を緩和できます。

ところが、巷では、「黒い日傘を使うと暑くなる」とまことしやかに囁かれています
特に、黒い色の日傘ほど暑くなるとこのこと。

日傘の色は、さまざまですが最も多いのが黒色です。
これは、黒色そのものが紫外線を防ぐ効果が高いためです。

特に、紫外線が乱反射しやすい日傘の内側の色は、紫外線を吸収する黒色がもっとも適していると言えます。

にもかかわらず、黒色の日傘を使うことで、傘内部の温度が上がるとは…これって本当でしょうか?

日傘の色、黒はだめ?

「黒色の日傘を使うと、内部が暑くなる」という根拠は、小学生時代に理科で行った『虫眼鏡の実験』です。

太陽に虫眼鏡をかざして、太陽光を集光することで紙から煙が出る実験は、多くの人が経験したことがあるかと思います。

白色よりも黒色の紙の方が燃えやすく、子供心に、「色によって燃えやすいなんて、不思議だな〜」と思ったことを覚えています。

主に、明るい色ほど太陽光を反射して、暗い色ほど吸収します。

だから、黒い紙は、光を吸収すると同時に熱も上がりやすくなります。これが黒色の日傘にでも同じことが起きて、傘の内部の温度が上がりやすくなるというのです。

結論を言うと、これは完全な間違いです。

たしかに黒色は温度が上がりやすい色です。でも、日傘表面の温度は、白色でも黒色でも変わりません。

あえて無理やり色の違う要素をあげるなら、黒色の方が温度の上昇スピードが少し早い程度です。

傘内部の温度が上がるためには、まず、日傘の生地自体が熱くなり、生地に蓄積された熱が空気を通じて、傘内部に伝わります。
この場合、日傘の生地にかなりの熱量が必要となります。

でも、ご存知の通り日傘の生地は、1mm程度です。

こんな薄い生地でどれほどの熱量が蓄積できるでしょうか?

また、日傘の記事から頭まで、空気にさらされている部分が多いので、すぐに放熱されてしまいます。
とてもじゃありませんが、日傘内部を熱くする熱量はありません。

日傘の黒い生地が本当に熱くなるのか、フライパンで実験してみた

日傘の色、黒は厚くなるのか?プライパンで実験してみました

日傘の色、黒はあつくなるのか?プライパンで実験してみました

そんなことを考えていたとき、ふと目に留まったコンロの上に置いてあったフライパンで実験してみました。

まず、フライパンは材質は鉄、直径27cm底部の厚みは5mmです。
それを、水滴を落とすとジュッと音を立てて瞬時に蒸発するまで熱します

高音に対応した温度計を持っていなかったので厳密には分かりませんが、100度は余裕で超えています。
そして、それをおもむろに頭上に掲げてみました。

最初は、手を伸ばして50cmぐらいの距離からスタート。
何も感じません。30cmほど近づけてようやく、「なんとなく暖かいな〜」程度です。

20cmほど近づけると、明らかに熱を感じました。
でも、顔だから感じた程度です。
頭なら毛髪があるので気づかない程度です。

もちろん、こうしている間にもフライパンはどんどん冷めていきます

今、書いていてふいに気づいたのですが、40台も半ばのおじさんが熱々に熱したフライパンをひとり頭上にかざしている姿はなかなかシュールですね。

だから、写真は、再度、女性スタッフにテストしてもらって、撮り直しました。

黒い日傘は暑くなるはウソだった!本当はー12度遮熱できます

黒色は熱くなるのか?熱したフライパンを20~30センチ近づけてみました。

黒色は熱くなるのか?熱したフライパンを20~30センチ近づけてみました。

さて、フライパンより薄く、鉄より圧倒的に温度が上がりにくく、蓄熱量も少なく、放熱も少ない材質である布生地ならば、同条件だと、30cm程度離れれば何も感じないでしょう。

そもそも鉄板並みに日傘の生地を熱するのは困難ですが。。。

日傘の生地が熱される一番分かりやすい状況は、真夏にカーテンの近くに寄るという方法でしょう。

透けて見えるような薄いタイプは熱そのものを通しているのでダメですが、室内が真っ暗になるほど遮光率の高いカーテンで試してみてください。
真夏の暑い時間にカーテンに近寄ったとしても、ほとんど熱を感じません。

しかも、日傘は野外で使うものです。
野外は、無風状態であっても少なからず 空気が動いています。

私たちが感じていないだけで、常に空気は動いています。
もちろん、私たちが歩けば、確実に周りの空気は動きます。

だから、100歩譲って日傘の生地付近に熱い空気があったとしても、すぐに流れてしまい新しい空気が補充されます。

もし、まだ疑問が残るようであれば、冬場に色々な日傘をさして歩いてみてください。
黒色が太陽熱を集めて温かくなるかどうか、検証してみてください。

まったく暖かくなりません。
むしろ周りから冷ややかな視線を浴びて涼しくなるかも。。。

というわけで、「黒い日傘を使うと暑くなる」は完全な嘘です。
安心して黒色の日傘を使いましょう。

完全遮光日傘であれば、日傘の外側は何色でも構いません。
ただ、日傘の内側は黒色にしてください。
これは、地面からの照り返しが顔に当たることを防ぐためです。

ちなみに、夏に黒い日傘で遮熱効果を計測してみたら、-12度でした。
黒い日傘は暑くなるどころか、しっかり遮熱することが分かりました。

12度涼しくなる日傘はこちらです。

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